豪産ビーフと大麦、最大の顧客が輸入だめ コロナ背景か

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シドニー=小暮哲夫 北京=福田直之
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 中国がオーストラリアの牛肉や大麦の輸入にブレーキをかけた。「新型コロナウイルスなどを巡る豪州の厳しい対中姿勢を封じ込めようとしている」。豪州では、そんな見方が広がる。最大の貿易相手国からの「圧力」に悩みは深いが、中国依存から脱却すべきだとの声も高まっている。

中国の主張「疑わしい」

 中国商務省は19日、豪州産大麦に反ダンピング不当廉売関税と反補助金関税を発動した。税率は計80・5%で期限は5年だ。

 豪州のバーミンガム貿易相は同日、WTO(世界貿易機関)に訴える可能性を示唆。中国が根拠として豪政府による灌漑(かんがい)施設整備の支援策を挙げたことに対し、「完全にばかげている」と語った。「豪州の大麦の大半が、灌漑施設なしに生産されている」(生産者団体グレイン・グローワーズのデビッド・マッケロン最高経営責任者)からだ。

 中国は12日に「検疫に違反する状況があった」として、豪州の食肉大手4社からの輸入を停止したばかり。このときも、豪州は「1年以上前も含む技術的なミス」で、輸入停止に値する内容ではないと反論した。

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 豪州の貿易の専門家からも…

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