京アニ放火容疑者「犠牲2人ぐらいだと」 逮捕時に

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 36人が亡くなった京都アニメーション第1スタジオ(京都市伏見区)の放火殺人事件で、京都府警に殺人や現住建造物等放火などの疑いで逮捕された青葉真司容疑者(42)=無職、さいたま市見沼区=が、「(犠牲者は)2人ぐらいだと思っていた」と話していることが捜査関係者への取材でわかった。京アニに対し「恨みがあった」とも供述しているという。

 青葉容疑者は事件後、重度のやけどを負って意識不明の重篤な状態に陥り、皮膚移植を繰り返すなど長期の入院治療を続けていた。この間、面会は医療関係者や捜査員ら一部に限られていたとみられる。捜査関係者によると、36人が死亡、33人が重軽傷を負ったという事件の被害は27日の逮捕時に初めて知り、「そうなんですか」と話したという。

 一方、逮捕容疑については「ガソリンを使えば多くの人を殺害できると思い、実行した」「京アニに恨みがあった」と認めているとされるが、対象として具体的な個人名は挙げていないという。昨年11月の府警の任意の調べには「(自作の)小説を盗まれたからやった」などと恨みを抱くに至った経緯を話したとされるが、同社はこうした説明を否定している。

 府警は今後、6月5日の勾留期限を見据え、殺意や計画性について、刑事責任能力を慎重に見極めながら、供述の裏付けや動機の解明を進める。

 青葉容疑者は27日朝、入院先の病室で逮捕された後、捜査本部がある伏見署に身柄を移され、その場で送検手続きが完了。午後に京都地裁で10日間の勾留が決まり、同日夕に医療態勢が整った大阪拘置所に移送されるなど、容疑者の体調を考慮した短時間での異例の対応が取られた。府警と京都地検の取り調べは今後、大阪拘置所で行われる。

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