「茨城どうなってんだ」逃亡クジャク、パンにつられ御用

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大谷百合絵
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 「クジャクがいるんですけど……」。4月下旬から5月中旬にかけ、茨城県警日立署や高萩署に通報が相次いだ。様々な場所で目撃され、日立市には「上空を飛んでいる」との情報も寄せられた。SNS上にも「迷いクジャク! 近づいてくる」「茨城どうなってんだ」などと、突然の珍客に関するコメントが並んだ。

 署は対応にてこずった。通報を受ける度に現場に向かったが、屋根の上などに飛び上がって逃げられる。クジャクを飼育する日立市のかみね動物園にも問い合わせたが、「うちのクジャクはみな園にいます」。事態を打開できないまま、当初は同市南部で目撃されたクジャクは徐々に北上し、高萩市に入った。

 同動物園によると、クジャクは虫や雑草などを食べて野生環境で生きていける。担当者は「体が大きいので、弱っていない限り猫などの外敵に襲われることもないでしょう」。環境省によると、元々日本には生息しておらず、商業目的で輸入される。飼育に届け出などは必要ないという。

 高萩市内に入ったクジャクは9日昼、高萩海岸近くの住宅の庭に出没。この家に住む大高宏さん(48)によると、人に慣れた様子で近寄ってきたという。「大きな鳥を近くで見たことがなかったので少し怖かったけど、猫のような声で鳴いて可愛いなと思った」

 事態が動いたのは17日。さらに北上した北茨城市中郷町の飛田紘(ひろし)さん(76)宅に「クジャクが入ってきた」との通報を受け、高萩署員が駆けつけた。飛田さんによると、パンをあげると、つられて玄関から家に入ってきたという。署員が飛田さん宅にあった園芸用の網を投げると脚が絡まり、あっけなく捕まった。

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 署は「ペットとして飼われて…

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