10万円給付がきっかけに コロナで始まる新たな寄付

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聞き手=箱谷真司
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 新型コロナウイルスの感染拡大で、日々の生活や会社の資金繰りに苦しむ人を支援しようと、寄付を募る動きが広がっている。社会問題の解決に向け、寄付などを通じた資金集めに取り組んできた「日本ファンドレイジング協会」の鵜尾(うお)雅隆・代表理事に現状を聞いた。

 ――コロナ問題を受けた寄付の動きは。

 「当初は、医療従事者へマスクを贈る取り組みなどはあったが、日本全体では寄付の動きがあまり盛り上がっていなかった。新型コロナの影響が全国に広がり、どこへ寄付したらよいか分からない人も多かったと思う」

 「ただ、5月のゴールデンウィーク明けから、寄付のプロジェクトが相次いで立ち上がってきた。一律10万円の給付が始まるなか、当面の生活に支障のない人が、そのお金を寄付したいと考えるようになったのだろう。子どもや生活困窮者、シングルマザーを支援する動きが活発だ」

 日本ファンドレイジング協会 2009年設立の認定NPO法人。社会課題の解決につながる投資や寄付の普及を目指しており、学校への講師の派遣や、日本の寄付の実態をまとめた「寄付白書」の発行を行っている。投資や寄付に精通していることを証明する資格の認定試験も行う。

 ――東日本大震災の時も寄付の動きが広がりました。

 「震災の時は津波被害が大きく、ボランティアに行くのも難しかった。そのため、(資金支援をしようと)寄付が盛り上がり、『寄付元年』と呼ばれた。我々の調査では、7割を超える日本人が何らかの寄付をしていた」

 「新型コロナも感染リスクを…

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