異例ずくめの全人代、感染防止へ会議も取材もリモート化

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北京=高田正幸
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 開幕が2カ月半遅れた中国の全国人民代表大会全人代)は22日午前9時(日本時間同10時)、北京の人民大会堂で始まった。中国中央テレビは大ホールを埋めた2900人余りの代表が、手拍子で習近平(シーチンピン)国家主席ら党指導部らを迎える様子を伝えた。代表は一様にマスク姿だったが、習氏らひな壇前列に並んだ共産党最高指導部のメンバーたちだけはマスクをつけていなかった。

 新型ウイルスの感染リスクが残る中、会議や取材も「リモート化」を進めるなど、異例ずくめの全人代となった。

 中国メディアによると、代表たちが拠点とする市内のホテルにはPCR検査の設備が準備された。陰性の確認を条件に会議に出席させるためとみられる。国家衛生健康委員会は、各代表を「閉鎖管理」するとし、会議場以外への外出やホテルに客を迎えることも禁じている模様だ。

 開幕式には例年、内外の記者約3千人が集まるが、今年は数百人に制限され全員がPCR検査を受けた。会場で配布される政府活動報告の資料をいち早く入手しようと、大勢の記者が未明から人民大会堂前に列をつくる姿もなくなった。

 活動報告などの資料はネット上で発表されるようになり、各種の会議もオンラインで生放送する。代表や政府幹部への個別取材もテレビ電話で行う。

 「無接触」を求められている…

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