「外でいちゃついている」…コロナ関連の110番急増

小松万希子
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 「自粛なのに、外でカップルがいちゃついている」――。新型コロナウイルスに関連して、愛知県警に寄せられる110番通報が4月から急増している。統計を取り始めた2月初旬から400件を超えた。多くは自粛要請に応じず営業を続ける店や外出する人を非難する、SNSなどで「自粛警察」と呼ばれるような内容で、取り締まりの対象ではなかったという。

 県警は、事件や事故への対応が遅れる可能性があるため、「緊急かどうか判断して通報してほしい」と呼びかけている。

 県警は2月4日からコロナに関わる110番通報の統計を取り始めた。2月は13件、3月は40件だったが、緊急事態宣言が出た4月に急増し、224件に上った。5月は20日現在、159件となっている。

 4月の内訳では、「この店は自粛していない」などの営業自粛に関する通報が58件で最多。「外で遊んでいる人がいる」といった外出に関する通報が54件、マスクの販売関連の通報が33件と続いた。このほか、「給付金で親族とけんかをした」といったトラブルの通報もあった。

 県警は、営業自粛に関する通報に対しては、県のコールセンターを紹介。「人が集まっている」などの通報を受けた場合、近くの警察官が現場を確認し、自粛要請への協力をお願いすることもあったという。

 110番の件数は市民の不安を映すとも言われる。通信指令課の柴田博夫次長は「緊急性が高い情報もあり、コロナが関わる通報が全ていけないわけではない」と説明。そのうえで、「不急の情報提供は県警の『相談ダイヤル』(#9110)、コロナに関する相談は行政機関にしてほしい」と話している。(小松万希子)

愛知県警に寄せられた110番通報の例

・公園でバーベキューをしている人がいる

スケートボードのために人が屋外に集まっている

・外でいちゃついているカップルがいる

・パチンコ店が自粛を守らず営業している

・バスでせきをしている乗客がいる

・マスクが50枚4800円で売られている

・給付金について家族とけんかになった

・近所の人に「コロナにかかったかも」と言ったら嫌がらせを受けた

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