「コロナは風邪だ」外出促す大統領 ブラジル感染急増

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サンパウロ=岡田玄
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 南米ブラジル新型コロナウイルスの感染者が30万人を超え、増加に歯止めがかからない。しかし、ボルソナーロ大統領は、市民に外出を促すなどウイルスを軽視する姿勢を取り続け、外出自粛などを求める州知事らと対立。政治的混乱も深まっている。(サンパウロ=岡田玄)

 サンパウロ市東部の公営墓地では15日、掘られたばかりの墓穴が多く並び、赤土がむき出しになっていた。次々とひつぎが運ばれ、埋められていく。職員によると、2週間前から重機で掘り始めた。「以前は一日40体ほどを埋葬していたが、今は60体以上ある」と語る。

 ブラジルで新型コロナの感染が初めて発表されたのは2月26日。3月中旬から感染者が増え始め、今月18日には25万4220人となった。死者も1万6792人で、増加が止まらない。米ジョンズ・ホプキンス大の集計では、感染者は米ロに次いで世界で3番目に多い。死者は6番目だ。

保健相や州知事と対立

 サンパウロなどでは州知事が商業施設の営業停止を命じ、事実上の外出自粛を要請した。携帯電話の位置情報などを使って外出量を把握し、車の通行規制なども行っているが、効果は限定的だ。原因の一つは、ボルソナーロ氏の言動だ。14日には経済団体とのビデオ会議で「州知事たちと真剣に戦わねばならない。これは戦争だ」と語り、外出自粛などを批判。経営者たちに営業を再開するよう迫った。

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 ボルソナーロ氏は以前から…

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