コロナ終息願い「すみれの花」 杜けあきや佐渡裕の思い

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杢田光
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 宝塚歌劇で歌い継がれる「すみれの花咲く頃」が、いま脚光を浴びている。OGたちや音楽家たちが動画による「リモート合唱」や「合奏」を企画。元雪組トップスター杜(もり)けあきと指揮者佐渡裕が参加を呼びかける。春の訪れを告げる歌詞に、新型コロナウイルス終息への願いを重ね合わせる。

宝塚の歴代スターら リモート合唱

 元花組トップスター安寿(あんじゅ)ミラや真矢ミキ、黒木瞳一路真輝(いちろまき)――。元タカラジェンヌが「すみれの花咲く頃」を歌う「リモート合唱」の動画が、4月下旬からユーチューブで公開されている。参加者は総勢280人を超え、今後も順次公開を予定している。

 呼びかけ人は、65期で元雪組トップスターの杜けあき。退団後に看護師になった同期もおり、新型コロナ対策の第一線で働く医療従事者をはじめ、ファンにも歌を届けたいと考えた。

 「すみれ~」は1930年のレビュー「パリゼット」で初披露され、宝塚を象徴する歌として歌い継がれてきた。杜は「一瞬にして夢の世界へ誘い、いつまで経っても、華やかで温かい花園を感じさせてくれる歌です」と魅力を語る。

 仙台市生まれの杜は2011年春、ボランティアで訪れた東日本大震災の被災地でこの歌を歌った。リクエストに応え、体育館でアカペラで。「歌い始めた途端、体育館の空気がすみれ色やピンク色にふわーっと変わっていく感覚を肌で感じました」。心を軽やかに癒やす力をもった歌だと確信した。

 日常が一変した今、改めてこの曲を届けたい――。4月半ば、65期を中心に自宅で撮影した動画を送ってもらうよう声をかけた。すると1週間で予想を大きく上回る動画が集まった。看護師の同期も参加してくれたという。

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 下級生にも賛同の輪が広がり…

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