吉川友梨さん不明事件17年、府警が情報求めて動画作成

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永野真奈 野崎智也
下校途中の女児行方不明から17年、大阪府警が初めて広報動画を作成した=同府警提供
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 大阪府南部の熊取町で2003年5月、小学4年生だった吉川友梨さん(26)が下校途中に行方不明になった事件は、未解決のまま20日で発生から17年が経った。大阪府警は捜査状況をまとめた動画を作り、この日、ユーチューブなどで公開。情報を幅広く求めるため、SNSも使って動画を広げる試みを始める。

 友梨さんは当時9歳。熊取町立北小学校(同町希望が丘4丁目)に通っていた。事件当日は社会見学の遠足があり、学校で解散。午後2時40分ごろ、同級生3人と下校し、途中の七山交差点で3人とわかれた後、1人になった。

 最後の目撃は午後3時ごろ。自宅から約400メートルの路上(同町七山)で、別の同級生とすれ違った際、言葉を交わした。その後、何者かが友梨さんを連れ去ったとみられる。府警は泉佐野署に捜査本部を置き、これまでに延べ約9万4千人の捜査員を投入したが、今も有力な手がかりをつかめていない。

 「この女の子を知っていますか?」。約8分間の動画は、笑顔の友梨さんの写真で始まる。当日の足取りをたどり、学校の制服だった白色ブラウスと紺色スカートに、黄色のリュックといった当時の服装や所持品を映し出す。

 現場近くでは不審な白い乗用車について複数の目撃情報が寄せられた。1987~91年に販売されたトヨタクラウンとみられ、画像とともに説明。「あれ?と思ったことはありませんか」と問いかける。

 府警は毎年5月20日、情報提供を求め、街頭でのチラシ配りなどの活動を続けてきたが、今年は新型コロナウイルスの影響で断念せざるを得なかった。だが、捜査1課管理官の京楽健大(たけひろ)警視によると、現在も専従の捜査員らがクラウンの所有者の割り出しなど、地道な捜査を続けている。

 「SNSの発信力、拡散力に期待している。地域や世代を問わず一人でも多くの人に見ていただきたい。みなさまからの情報の一つひとつが捜査を日々前進させる」と京楽管理官。情報提供は捜査本部(072・464・1234)へ。(永野真奈)

無事願う地元の人たち

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