日米、「電磁波」でも防衛協力 中国・ロシアすでに装備

有料記事日米安保の現在地

編集委員・土居貴輝
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 陸海空の伝統的な軍事空間に加え、サイバーと宇宙が、新たな「戦闘空間」と位置づけられるなかで、すべての空間にかかわる「電磁スペクトル(EMS)」が、今後の軍事作戦の雌雄を決すると言われている。

 EMSとは、電波やマイクロ波、X線、赤外線など全ての電磁波周波数帯域を指す。全地球測位システム(GPS)から、部隊間の無線通信航空電子機器、ミサイルの精密攻撃、高性能レーダーに至るまで、軍事行動には不可欠だ。EMSを使った電子戦で優位に立とうと、各国がしのぎを削っている。

 「とんでもないことをやっている。これでジャミング(電波妨害)されたら、空自も米軍機も飛行不能でミサイルも使えない」。防衛省幹部を、こう震撼(しんかん)させたのは、2014年の出来事だった。

■中国機、脅威の電波妨害能力…

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