鬼滅の刃、人気絶頂で幸せな完結 引き伸ばしなしの理由

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加藤勇介
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 週刊少年ジャンプ連載の人気漫画「鬼滅(きめつ)の刃(やいば)」が、18日発売号で完結した。単行本が書店で品薄になるほどの売れ行きで、今秋には映画化も控えるなど社会現象を巻き起こしている作品だ。近年は人気漫画の長寿化傾向が進む中で、人気絶頂時に「引きのばし」なしの終了。識者は時代の変化を挙げ「作品としても商品としても幸せな結末だったのでは」と指摘する。

 「鬼滅の刃」は、作者の吾峠呼世晴(ごとうげこよはる)さんの初連載作品で、2016年から連載開始。舞台は、大正時代の人食い鬼がすむ世界。主人公の炭治郎(たんじろう)は人食い鬼に家族を惨殺され、唯一生き残った妹の禰豆子(ねずこ)も鬼に変えられた。妹を救うべく、鬼と戦う物語。昨春にアニメ化されると人気に火がつき、単行本の累計発行部数は電子版を含むと6千万部超に。コミックの売れ行きランキングで上位を独占するなど、現在の漫画界で最も勢いがある作品だ。

 最近は物語がクライマックスを迎える中でファンの間では、完結するのか、それとも新展開があるのかが論争となるほどだった。というのも、週刊少年ジャンプの看板作品は、その人気ゆえに連載終了が容易ではないとされるからだ。「北斗の拳」では、宿命の敵であるラオウとの戦いが終わった後も舞台を変えて物語は続いた。「DRAGON BALL」では単行本17巻に「もうちっとだけ続くんじゃ」とのセリフが出た後に42巻まで続いた。

 ジャンプ作品に限らず、出版…

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