ロヒンギャ難民、着岸拒否で漂流死も 感染防止を理由に

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奈良部健 シンガポール=西村宏治
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 ミャンマーの少数派イスラム教徒ロヒンギャが暮らす隣国バングラデシュの難民キャンプで、新型コロナウイルスの初の感染者が14日に確認された。100万人以上が密集して暮らしており、感染の拡大が懸念されている。一方で、新天地を目指した船が着岸を拒否されて漂流するなど、ロヒンギャをめぐる状況は厳しさを増している。

 バングラデシュ南東部のコックスバザールにあるキャンプでは、ミャンマーでの迫害から逃れてきたロヒンギャが、竹や防水シートで作った簡素な家で肩を寄せ合って暮らす。政府によると、感染が確認された難民は隔離し、接触歴や周囲の感染の有無を調べているという。

 国内での感染拡大に伴って政府は4月上旬、コックスバザールを封鎖し、食料配布や保健衛生以外の活動を禁止。国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)もキャンプでせっけんを配るなどしてきたが、感染は防げなかった。衛生状態が悪く、爆発的な感染拡大の恐れも指摘される。現地のUNHCR渉外担当の細井麻衣さんは「感染が拡大しないよう、支援を強化しなければならない。ただ、職員がキャンプ内に入って十分に活動できないのが壁になっている」と語る。

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