林で見つけた風船と1粒の種 3年後、故郷へ200キロ

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伊藤繭莉
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 3年前、福岡県古賀市の小学生が風船で飛ばしたヒマワリの種が、200キロ以上離れた愛媛県の山中に落ちた。種を拾った男性は、大切に育てて収穫した種を今年4月、ふるさとの小学校に帰してあげた。学校が再開したら「みんなで植えて咲かせてほしい」と願っている。

 種を拾ったのは、松山市の家具職人で会社経営、柳沢利浩さん(59)。2017年11月、生まれ育った同県久万高原町の林道を運転中、道の真ん中にキノコを発見した。車を止めて外に出ると、偶然白い封筒と割れた風船が目にとまった。封筒には「人権の花運動」などと書かれ、中には1粒のヒマワリの種が入っていた。

 種は数日前、古賀市の小野小学校の3年生の児童が風船をつけて飛ばしたものだった。ヒマワリの花言葉は「あなたはすばらしい」など。古賀市の小学校では、協力してヒマワリを育てて命の大切さや思いやりの心を育む、という人権教育の一環で風船を飛ばしている。

 封筒には、「ぜひ、うえてみてください」と、児童の直筆のメッセージが添えてあった。柳沢さんは「普段は車を止めないところで見つけた。偶然の偶然だった」と振り返る。

 柳沢さんはメッセージを書い…

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