第3回元気の源だった五輪、でもこれでいいのか 江本節子さん

有料記事再考2020

聞き手・構成 編集委員・中小路徹

再考2020③

新型コロナウイルスの感染拡大で東京五輪・パラリンピックは1年延期となった。東京大会の意義はどこにあるのか。立ち止まって考えてみたい。

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 東日本大震災に被災して、日常がすっかり変わった2011年。東京電力福島第一原子力発電所の事故で同居の息子家族は孫を連れて避難し、一人暮らしとなりました。このような人が被災地にたくさんいます。そこで、東京五輪招致の応援を始めました。どうしたら元気をもらえるかと考えた時、世界一元気なイベント、五輪に引きずり起こしてもらおうと思ったのです。

 大震災以前にも、16年大会の招致を本気で応援しました。南相馬出身のマラソン選手、今井正人選手の応援が元気の源だったからです。今井選手の五輪出場の道筋をつける思いでしたが、09年の国際オリンピック委員会(IOC)総会で、16年大会の開催地はリオデジャネイロに。今井選手も代表になれませんでした。

 今度こそ今井選手の姿を五輪で、東京で見たい。そんな一心で、共に活動する仲間や地元の人々が五輪招致の旗とともに写真に納まる「招致活動応援フォト」をホームページに掲載したり、バッジを配ったりして、招致委員会とコラボする活動も開催。再び招致の応援をしたのです。

【動画】コロナ対策などで簡素化されることが決まった東京五輪。その姿とは
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 地元市民の間では、復興の資…

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