第2回「誰もが五輪が好き」はおごりと言っていい 山口香さん

有料記事再考2020

聞き手・構成 塩谷耕吾

再考2020②

新型コロナウイルスの感染拡大で東京五輪・パラリンピックは1年延期となった。東京大会の意義はどこにあるのか。立ち止まって考えてみたい。

[PR]

 1年延期になった東京オリンピック(五輪)は本当に開けるのか。スポーツ界の人間としては、今は我慢をして感染拡大を防ぐこと、新薬やワクチンが1日も早く開発されることを願うしかない。延期決定は政治主導でなされた印象だが、次に何かを決めるときには、スポーツ界が決断の中心にいたいと思う。

 3月下旬に開催延期が決まるまで、日本のスポーツ界が延期に関する議論をした記憶はない。世界がコロナ禍に襲われるなか、国際オリンピック委員会(IOC)のバッハ会長は「まだ4カ月ある」と言い続けた。現実が見えているのかと思われただろう。

 東京五輪開催が決まってから、私たちは五輪の力や価値を過大評価していた。

【動画】コロナ対策などで簡素化されることが決まった東京五輪。その姿とは

 誰もが五輪が好きで、応援し…

この記事は有料記事です。残り738文字有料会員になると続きをお読みいただけます。

【お得なキャンペーン中】有料記事読み放題!スタンダードコースが今なら2カ月間月額100円!詳しくはこちら

連載再考2020(全14回)

この連載の一覧を見る