武田担当相「本来、法務省が回答を…」 本音ポロリ?

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 「まぁ、本来ならば法務省からお答えすべきことであると思いますけれど……」。武田良太国家公務員制度担当相は衆院内閣委員会で、検察庁法改正案の法的な課題を野党側から問い詰められ、思わず「本音」を漏らした。与党が拒否している法務委との「連合審査」について、閣僚が暗に必要性を認めるかのような答弁だった。

 野党統一会派階猛氏(無所属)は、改正案で一般の国家公務員の定年延長の規定を検察官に適用することと、「唯一の公訴提起機関」である検察官の特殊性との法的関係を問うた。

 武田氏は「検察官にも勤務延長制度が適用されることが検察官の責任と職務の特殊性と矛盾することはない」と答弁用のペーパーを読み上げた。

 「言っていることが分からない」。階氏に問い詰められると、武田氏は「本来ならば法務省から……」と前置きし、「検察官に勤務延長の規定の適用を認めても、内閣ないし法務大臣が自由に検察官を罷免(ひめん)したり、検察官に身分上の不利益処分を行ったりするものではないため、身分保障を害するものではない」と説明した。

急きょ盛り込んだ特例規定「時間ができたから」

 衆院内閣委員会で階猛氏(無所属)は、検事長などの役職定年の特例規定が昨年10月時点では入っていなかったにもかかわらず、急きょ盛り込まれた理由を追及した。

 武田良太国家公務員制度担当相は「(今年の)通常国会の提出まで時間ができた。昨年12月ごろから法務省で、従前の解釈の維持が妥当かどうかとの観点に立ち戻って検討した」と説明した。

 これに対し、階氏は「何年もかけて国家公務員法改正の検討を行ってきたのに、なぜこの期に及んで検討する必要があるのか。何年間も何をやっていたのか」と指摘。「『時間ができた』は理由にならない」とたたみかけた。武田氏は「時間があったのが一番の理由だ」と答弁。委員室からは失笑が漏れた。

定年延長認めるケースは?「様々であります」

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 検察庁法改正案の特例規定で…

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