竹ストップ、パンダがピンチ 動物園が中国に返還前倒し

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ニューヨーク=鵜飼啓
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 カナダ西部のカルガリー動物園が12日、中国から借り受けていたパンダ2頭を予定を早めて返還すると発表した。新型コロナウイルスの感染拡大のあおりだというが、なぜ人気のパンダを手放さなければならない事態になったのか――。

 返還されるのは、アルシュンとターマオのカップル。2頭は中国が10年間の約束でカナダに貸し出し、2014年に東部のトロント動物園に到着。18年3月からカルガリー動物園に移っていた。カナダメディアによると、トロントにいた15年に赤ちゃん2頭も生まれたが、この2頭は今年1月に中国に引き渡された。

 動物園が今回の決定に追い込まれたのは、コロナ禍で国際貨物の輸送が滞り、パンダの食べる竹が十分手に入らなくなったためだ。パンダの食べ物の99%は竹で、おとなのパンダは1日に約40キロの竹を食べるという。動物園では新鮮な竹を中国から取り寄せていたが、感染拡大で中国とカルガリーを結ぶ航空便が運休に。トロント経由などに切り替えたが、便数削減でうまくいかなかった。

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