北海道コンサドーレは「つぶれない」 選手が1億円返納

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岡田和彦
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 新型コロナウイルスの影響で、2月下旬から中断しているJリーグの再開が見通せない。政府の緊急事態宣言の延長で、6月再開は難しく、7月以降にずれ込む可能性が大きくなった。試合ができないなか、北海道コンサドーレ札幌の選手は自宅や練習場でトレーニングをしながら、SNS発信などでファンサービスや地域貢献の活動を続けている。

練習場は閉鎖 「今は引いて守る時期」

 5月1日から閉鎖されていた練習場の宮の沢白い恋人パークサッカー場(札幌市西区)は11日からグラウンドのみ使用を再開した。選手は5グループに分かれて、時間差でランニングやロングキックなどの軽い練習を始めた。今季はルヴァン杯とリーグ開幕戦の各1試合を消化した後は、2月22日を最後に公式戦から遠ざかっている。

 北海道内での新型コロナウイルスの感染は、4月に入って収まったかに見え、全体練習を4月3日に再開した。しかし、第2波の広がりから同14日に再び活動を自粛した。野々村芳和社長(48)は、戦術になぞらえて「今はがまんしてがっちり引いて守る時期。前に出られる準備はしておく」と話した。

 クラブは選手の体調管理や精神面のケアを考え、同27日から選手を3グループに分け、時間差で各2時間の自主練習を行った。3密対策、接触8割減を徹底したうえ、選手たちはマスク代わりのネックウォーマー着用で距離を取って練習をした。菅野孝憲選手(36)は「自粛は全ての人に求められている義務だと思って受け入れる」と、長期戦を覚悟する。

 試合ができないことで、クラブの経営にも暗雲が立ちこめる。7月に再開できたとしても、当面は無観客試合が想定される。そうなると、興行収入やグッズ販売などの面での打撃は大きい。野々村社長は「赤字は5億円を超しそうだが、今季はとにかくつぶれないように頑張る。北海道にチームが必要とされているか、試されている」と話す。

再開後も無観客の恐れ ふくらむ赤字

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 選手たちはクラブの苦境を考…

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