3密の典型、スナック苦境 2カ月で3人のママの悲報が

有料記事

編集委員・小泉信一
[PR]

 密閉、密集、密接。「3密」の典型的な、つまりは人間による濃密な空間がつくられるのがスナックだ。新型コロナウイルスのために営業自粛を求められたうえ、酒と会話を提供するのが基本スタイルとあって他の飲食業のように持ち帰りでしのぐのも難しく、ほとんどが店のネオンを消している。「夜の社交場」を巡る状況は極めて厳しい。

スナック

 誕生は前回の東京五輪があった1964(昭和39)年ごろ。深夜バーへの営業規制が厳しくなったため、カウンター越しに軽食(スナック)も出す飲食店「スナックバー」を名乗ったのが始まりといわれる。

「バーチャルな空間になじめない」

 「『昼の2~3時間でもいいからカラオケを歌わせて』と常連さんから言われるんです」

 九州最大の盛り場、福岡市天神地区にあるスナックのママ(79)は言う。

 雑居ビルの1階を借りて三十数年。カウンター席に10人ほどが座れば満席だ。家賃は10万円、カラオケのリース代が1カ月に5万~6万円。光熱費や水道代などの出費も無視できない。

ここから続き

 市からは家賃の8割が補助さ…

この記事は有料記事です。残り1004文字有料会員になると続きをお読みいただけます。

【お得なキャンペーン中】有料記事読み放題!スタンダードコースが今なら2カ月間月額100円!詳しくはこちら

新型コロナウイルス最新情報

新型コロナウイルス最新情報

最新ニュースや感染状況、地域別ニュース、予防方法などの生活情報はこちらから。[もっと見る]