「そんなんでもええの?」 雨がっぱに広がった応援の輪

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本多由佳 森下裕介
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 新型コロナウイルスの感染者を治療する医療機関で医療用ガウンが不足し、代用品としての雨がっぱに注目が集まっている。大阪市松井一郎市長が寄付を呼びかけたところ、予想を大幅に超える30万枚超がわずか4日間で集まった。雨がっぱの活用は各地でも進む。

 「コロナ治療に役立ててください」「医療現場の皆さんが安心できる現場になりますように」――。大阪市役所の玄関ホールに集められた雨がっぱが入った段ボールには、医療従事者への感謝や応援のメッセージも添えられている。

 玄関ホールで間仕切りした一角。4月24日、ジャージー姿で軍手をはめた市職員30人ほどが、大量の段ボールや紙袋から雨がっぱを出し、サイズや形ごとに仕分ける作業を進めた。この日午前だけで約180箱が届いた。数日前までは足の踏み場もなかったという。市の担当者は「何か力になりたいと思っている方がたくさんいたんでしょう」と感謝する。

 寄付が広がったきっかけは、4月14日に大阪府庁であった医療関係者と吉村洋文知事、松井市長らの会合だった。大阪大学病院(大阪府吹田市)で医療用ガウンが不足していることが話題になった。ポリ袋で簡易なガウンを作っているが、雨がっぱが代用品になるという話になり、松井氏は会合後すぐ、記者団に「ご家庭に使用していない雨がっぱのある人、在庫のある人は連絡いただきたい」と呼びかけた。

 市の窓口にはその日午後から多くの市民が雨がっぱを持ち込み、3日後の17日には、府内の医療機関で1カ月間に必要となる30万枚を確保できるめどがつき、受け付けを終了した。企業からの千枚単位の寄付もあれば、個人で数枚届けたケースもあった。市の担当者は「個人では10枚以下の寄付が多い。わざわざ購入して寄付して下さる方も多かった」という。

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 全国各地から寄付があったが…

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