ウイルスとどう向き合う 中村桂子さんが語る生物の視点

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聞き手・松浦祐子
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 新型コロナウイルスの出現で、我々の生活は大きく変わりました。これからどのように、このウイルスと向き合っていけば良いのでしょうか。JT生命誌研究館の中村桂子名誉館長(84)に聞きました。

 新型コロナウイルスの広がりは、人間が生き物であることを再認識させてくれています。生命誌の観点でみると、コロナウイルスの自然宿主のコウモリも、ヒトも哺乳類。多様な生き物の中で本当に近い仲間です。ウイルスにとってはどちらも増殖の場となるという意味で同じ生き物です。

 そうした中で、それぞれが生きようとし、存続し続けてきました。ですので、ウイルスとの関係を語るとき、「戦う」や「撲滅する」という言葉はあてはまらないと思います。

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