日常に戻るための「出口戦略」 カギとなる6つの指標
世界各国は、新型コロナウイルスの感染拡大を抑えるため、外出制限や学校・企業の閉鎖を通じ、人と人との接触機会を減らす対策を取ってきた。しかし、これは社会経済活動の「強制停止」とも言える措置で、出口戦略が必要だ。安全を保ちつつ、日常に戻すにはどうすればよいのか。
世界保健機関(WHO)が出した「COVID19(新型コロナ)戦略」では、外出制限などで感染を抑えることができるとしつつ、「相当の社会的・経済的コストを伴い、理解と同意を得て実施する必要がある」と述べている。制限の継続期間は「最初に感染が広がった国々の経験に照らすと、2~3カ月続くと計画することが賢明だ」としている。
WHOはまた、多くの国の当面の目標は「持続可能な、低レベルの感染」に持ち込むことになると言及。そのためには①散発的な感染に抑える②すべての感染者を検査・隔離する態勢の構築③医療や介護現場での防護具確保など、拡大防止のリスク低減④職場での感染予防⑤他地域からウイルスの持ち込み警戒⑥社会全体の理解と参画――の達成が指標になるとしている。
英オックスフォード大は、この指標に照らし、151カ国・地域の対応を評価している。1日時点で、満たしているのは香港やアイスランドなどで、ほぼ満たしているのは約20カ国・地域だった。日本は、感染制御や社会参画の点で遅れているという。チームの中心者のトマス・ヘイル准教授は「感染者数は制御できたというレベルではなく、人の移動もまだ続いている」と分析する。
■収束には18~24カ月かか…
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