除染土の再利用地で、野菜の試験栽培開始 環境省

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水戸部六美
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 環境省は、東京電力福島第一原発事故にともなう除染で出た土を再利用した土地でトマトやキュウリなどを栽培して安全性を確かめる実証事業を始めた。場所は帰還困難区域に指定されている福島県飯舘村長泥地区。12日にカブの種まきをした。

 環境省は、放射性物質の濃度が一定基準以下の除染土を公共工事や農地造成に再利用する方針を掲げる。長泥地区では、それに向けた実証事業が行われている。昨年度は、造成した土地で花やバイオマス発電の固形燃料などになる作物を栽培。その結果「十分安全側の結果が得られた」として、今年4月に除染土を全国で再利用できるよう省令改正をする予定だった。

 しかし、地元から「食用作物も育てたい」との声があり、改正を先送りすることを決めた。食用作物は人が口にするため、安全性を改めて調べる必要があり、「実証事業」の中で野菜も育てることにした。

 除染土の再利用については「汚染の拡大になる」といった声もある。省令改正案のパブリックコメントには3千通近い意見が寄せられ、多くは反対だった。

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