政府「布マスク、何とかして」 社長が取り出した設計図

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聞き手・相原亮 中田絢子
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 新型コロナウイルスの感染拡大防止の一環で、安倍晋三首相が4月1日に打ち出した全世帯への布マスクの配布は計画が遅れ、5月末としていた政府の完了目標は6月にずれ込む。多くの生産を担った興和(名古屋市)の三輪芳弘社長は朝日新聞の取材に応じ、「とにかく早く欲しい」と政府に求められ、同社の品質基準で検品できなかったことを明らかにした。主なやりとりは次の通り。

 ――3月5日にガーゼマスク(布マスク)を増産すると発表しました。どういう経緯で受注することになったのですか。

 「2月末、東京電力福島第一原発で使う防護服の話で経済産業省の別のセクションと話をしていました。その時にたまたま隣で、ガーゼマスクの話を耳にして、『やろうと思えばうちもできますよ』と声をかけたのです。そこで『ちょっと話を聞かせてくれ』と言われたのが始まりです」

 「関係会社で昔、ガーゼマスクをつくっていました。(政府の受注を引き受ける)最近までも量はわずかですがやっていました」

 ――政府との話はどのように進んだのですか。

 「とにかく『早くほしい』という話でした。3月中に1500万枚、4月は5千万枚と言われました。驚いて(優先するのは)『量ですか、質ですか』と尋ねたら、『量だ』と言われました」

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 「緊急事態だから何回も使え…

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