神奈川)苦境の文化施設、それでも前向く

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織井優佳
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 新型コロナウイルスという脅威の出現で、神奈川県内の文化施設は臨時休館が続き、再開のめども立っていない。五輪開催に合わせた展示も、延期で企画の見直しが必要になった。それでも、災厄を共に乗り越えた先には人々により深く伝わる何かがある、と各館の担当者は前向きに先を見据えている。

 鎌倉文学館(5月6日まで臨時休館中。鎌倉市長谷1丁目)では、18日から作家、劇作家の井上ひさしの特別展を企画していた。没後10年の井上は、晩年の二十余年を過ごした鎌倉では緑地保全や平和運動に力を注ぎ、行動的な生活者の顔を見せていた。

 膨大な資料をもとに詳細な年表をつくることで知られた創作の舞台裏をたどろうと、約80点の展示品の半数近くを仙台文学館や山形の遅筆堂文庫から借りた。外出自粛で移動不能になる直前に仙台に駆け込み、なんとか資料はそろった。

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 ただ、図書館の閉館で調べ物…

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