北朝鮮ミサイルの表現変化 日本海→沿岸 消えた飛翔体

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太田成美
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 北朝鮮の短距離弾道ミサイル発射について、日本政府が最近、発表の表現を変えた。落下地点については「日本海上」から北朝鮮の「沿岸付近」と説明。発射されたのが弾道ミサイルと断定できない段階で使っていた「飛翔(ひしょう)体」もなくなり、「北朝鮮による発射事案」になった。背景には何があったのか。

 3月9日に発射された際の発表文は「日本海上に落下」だった。ところが、同21日の発射の際は「北朝鮮の東北部の沿岸付近に落下」だった。同29日の発射も「沿岸付近」とされた。

 なぜ変わったのか。政府関係者は「落下地点を範囲が広い『日本海上』とすると、日本を狙っているように聞こえる」と言う。しかし、「実際は日本からかなり離れている。ミサイルの方向も日本には向かっていない」。

 外務省幹部によると、北朝鮮は3月に計4回、短距離弾道ミサイルを発射した。狙っていたとみられるのはいずれも朝鮮半島の北東部から数十キロ沖合の「卵島」周辺。茂木敏充外相も「正確で分かりやすい表現だ。(日本の)EEZ(排他的経済水域)のすぐ西側に落下したという状況ではない」と説明する。

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