中国の「禁書」売る書店、台湾で復活 香港から「亡命」

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台北=西本秀 広州=益満雄一郎
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 中国共産党を批判する本を売っていた香港の「銅鑼湾書店」。2015年に中国当局に一時拘束された事件の後、店長の林栄基さん(64)は台湾に逃れた。香港で自由な言論への締め付けが増すなかで、書店は台北市内に場所を移し、25日から再び営業を始めた。

天安門や劉暁波…妨害行為も

 台北市内の繁華街、南京西路。デパート前にある雑居ビルの10階が、書店の再出発の場となる。60平方メートルほどのこぢんまりした店内の壁に沿って、背の高い書棚が身を寄せ合っている。

 中国の歴史や政治をテーマにした一角には1989年の天安門事件の記録書や、獄中でノーベル平和賞を受賞した中国の人権活動家、故・劉暁波(リウシアオポー)氏の著作「鉄窓後的自由」などが配架されている。

 「どの本も、中国に送れば税関で没収されてしまうでしょう。でも、この銅鑼湾書店の品ぞろえに、『禁書』という概念はありません」。店長の林さんはこう言って胸を張った。

 林さんが台湾に逃れたのは、ちょうど1年前。昨年4月25日だった。

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 高度な自治を保障するとした…

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