インターハイ、なくなると?指導者「やりきらせたいが」

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能田英二
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 新型コロナウイルスの感染拡大で、道内の高校生アスリートたちが「戦わずして引退」の苦境に立たされている。8月に予定する高校総体(インターハイ)の開催可否が、26日にも決まる見通しだ。3年生は「最後の夏に臨めないかも」という不安を抱えながらも、準備を続けている。

 全国高体連は26日に臨時テレビ会議を開いて、高校総体の開催可否を話し合う。その決定に基づき、28日に道高体連が道大会と支部大会の開催可否を決める。

 道高体連陸上専門部は他競技に先がけて、陸上競技の道大会と支部大会の中止を決めた。日本陸連が通達した6月末までの大会自粛要請に基づくもので、陸上専門部の神慶次郎委員長は「断腸の思いで決定した」と語る。今夏、高校総体が開かれるとしても、公認タイムをもとに出場選手を決めることになりそうだ。

 昨年6月に高校生として29年ぶりに日本選手権で女子100メートルを制した恵庭北高の御家瀬(みかせ)緑選手(現・住友電工)は、昨年の全道大会を制し、高校総体でも2連覇を果たした。全道大会はそんなトップ選手も集う伝統の大会だが、初の中止になった。

 立命館慶祥高(江別市)の石堂陽奈選手(3年)は、昨夏の高校総体で女子200メートルを制した。同校の選手は石堂選手のように五輪をめざす選手から、高校で陸上を始めた選手まで幅広いが、一緒に練習を積んできた。日裏徹也監督は「全道大会はなくなったが、総体が開かれる可能性にかけて、気持ちをひとつにやっていこう」と呼びかけてきた。

 感染拡大で活動が制限される中でも、練習メニューを動画で撮影し、部員たちに送っている。日裏監督は「冬の厳しい練習を乗り越えた選手たちには、最後までやりきって引退させてあげたい」と話す。

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