「マスクかけぬ命知らず!」動揺、100年前の日本でも

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林幹益
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 20世紀最悪のパンデミック(感染症の世界的大流行)とされる100年前の「スペイン風邪」(1918~20年)。死者は、世界全体で2千万~4千万人、国内でも40万人前後が亡くなった。当時の朝日新聞紙面や内務省資料を調べると、感染防止の対策や社会の動揺が、新型コロナウイルスに見舞われている今と、写し絵のように似ている。私たちは1世紀前の悲劇から何を学べるのか。

 当時の東京朝日新聞の紙面では、1918年秋から、国内でのスペイン風邪流行の記事が紙面に頻繁に登場するようになった。

 《患者に近寄るな 咳(せき)などの飛沫(ひまつ)から伝染 今が西班牙(スペイン)風邪の絶頂》(18年10月25日付)

 《感冒流行各地に防疫官を派遣 内地で目下熾烈(しれつ)なのは愛知、福井、埼玉の各県》(同26日付)

 学校では運動会や遠足の中止、休校も相次いだ。

 《学習院の運動会中止 各宮方の御身を気遣ひ》(同27日付)

 大阪市内では全小学校や幼稚園が1週間閉鎖され(同年11月5日付)、東京などでも小学校の休校が相次いだ。京都大の一斉休講も報じられている。

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