街の銭湯、「3密」不安で客減少 コロナで経営に暗い影
新型コロナウイルスの感染拡大による緊急事態宣言を受け、様々な業種で営業自粛が広がる中、大阪や兵庫の多くの銭湯は営業を続けている。住民の生活を支える施設として休業要請の対象外となっているためだが、密閉、密集、密接の「3密」への懸念から利用者は減少。経営にも暗い影を落としている。
銭湯は「生活インフラ」
大阪市東淀川区の阪急淡路駅近くにある1928年創業の「昭和湯」は周辺に公営住宅があり、利用者に独居の高齢者も多い。「ここなら倒れても安心」と頼りにされている。
3代目の妻で番台に座る森川育子さん(74)によると、7日の緊急事態宣言の翌日は、普段よりも2割ほど客が減ったという。
当初は銭湯が休業要請の対象にならないかやきもきしていたが、大阪府は宣言に基づき、映画館やカラオケ店などを対象とする一方、銭湯など「一般公衆浴場」は生活インフラとして対象外とした。「お達しが出てホッとした」と森川さん。
感染防止のため換気扇は回しっぱなしにし、アルコール消毒も欠かさない。長湯や脱衣所での長時間のおしゃべりを禁止し、貼り紙で注意を呼びかける。「見えないウイルスにびくびくするが、休むわけにはいかない」
緊急事態宣言後も多くの銭湯が営業を続けるが、感染リスクに対する不安から利用客は減少。経営に暗い影を落としている。
東大阪市は運営する2カ所の…
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