サイクロン直撃、コロナ追い打ち 島国に届かぬ支援の手

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シドニー=小暮哲夫
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 太平洋の島国が、今月上旬に上陸した大型サイクロンの被害に苦しんでいる。新型コロナウイルスの被害が世界で広がるなか、外国からの緊急援助が少なく、感染を防ぐ検疫の手続きで物資の輸送も遅れている。最も被害が深刻だったバヌアツでは2週間たっても支援物資が足りず、復旧の遅れが心配されている。

 サイクロン「ハロルド」がソロモン諸島に上陸したのは今月3日。勢力を強めながら東南東に進み、6日から9日にかけて、バヌアツ、フィジー、トンガを襲った。多くの家屋が損壊し、少なくとも計30人が死亡した。

 バヌアツでは、死者は2人にとどまったが、サイクロンが通過する際には最大瞬間風速が秒速83メートルを記録。政府によると、人口29万人のうち15万9千人が被災した。

 とくに、最大の島エスピリットサント島があるサンマ州など北部や中部の3州の被害が深刻だ。国際NGOセーブ・ザ・チルドレンのルーク・エブス・バヌアツ事務所代表は「被害のひどい地域では住宅1万6千戸が損壊し、学校の半数が被害を受けた。避難場所の確保と、清潔な水や衛生面の支援が急務だ」と話す。

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 バヌアツでは、2015年3…

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