ステイホーム支えるのは誰? 好きでスーパー行ってない

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高橋美佐子
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 新型コロナウイルス感染拡大を防ぐため、国を挙げて奨励される「ステイホーム(家で過ごそう)」。しかし、外出抑制が長引く中、家族が家にいることで増える家事やケアの負担に、女性たちから悲鳴が上がっています。専門家は、家庭内のケア労働に社会があまりに無関心なのではと憂えます。

 「だれも好きで行ってるわけじゃないのに……」

 神奈川県在住の大学教員の女性(52)は、テレビのニュース番組で混雑するスーパーが「3密」(密閉、密集、密接)のやり玉に挙げられるのを見て、ため息をついた。

 女性は4人家族。中学生の娘(13)ら子ども2人が休校になり、女性は週1日だけ大学へ行き、残りは在宅勤務に切り替えた。夫(49)は福祉施設職員で、従来通り出勤しなければならず、外食もままならないなか、3度の食事を担う買い物の量や回数が増えるのは必然だ。

 思えば、突然始まった3月の一斉休校以来、女性の負担は増え続けている。

手作りマスク、「作りたい!」に怒り

 3月下旬、当時予定されていた4月の学校再開に向け、息子(10)を通わせる小学校からのメールを受け取ったときは、心が折れかけた。登校時には、検温による子どもたちの体調管理やマスク着用などを求める内容だったが、末尾に「※マスクの作り方」の注意書き。マスクが品薄な中、親子で手作りをと奨励し、URLをクリックすると文部科学省が作ったリンク集ページに飛んで、「マスクを作りたい!」の一文が目に飛び込んできた。「これも私にやれと?」。怒りがわいてきた。

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