3Dプリンターでフェースシールド自作 小学生が寄付

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川嶋かえ
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 新型コロナウイルスの感染拡大で医療現場の備品が不足するなか、小学生の男児が3Dプリンターを使って、医師らが飛沫(ひまつ)を防ぐために使う「フェースシールド」を作っている。「病気を治してくれる人たちを手助けしたい」との思いを込め、病院や保健所に寄付している。

 東京都港区の小学6年生、清水雄基(ゆうき)さん(11)は今月、母の直美さん(42)から、自分が通う歯科医院「BLANCHE(ブランシェ)」でフェースシールドが足りていないことを聞いた。1カ月前に注文した品が届かないほどだった。

 「人が困っている時に、何もできないのはいやだ」。学校が休校になったのを機に、親が買ってくれた3Dプリンターで手作りすることを思いついた。図工が好きで、絵を描くのもアクセサリー作りも得意。直美さんの友人が、3Dプリンターでフェースシールドを作っていたこともきっかけだった。

 まず、英語の設計図をネットからダウンロードし、3Dプリンターで出力。樹脂製のフレームができあがるまでの間に、顔を覆うシールド部分に使うプラスチック板をはさみで切り、フレームに取り付けて完成させる。高校1年生の兄・一喜(かずき)さん(15)が英語を翻訳し、小学4年の妹・美緒奈(みおな)さん(9)も手伝ってくれた。

 苦労したのはシールド部分の材料選びだった。下敷きやクリアファイルなどで試作を重ねた末、息で曇らず折り目もつかないプラスチック板にたどり着いた。

 朝ごはんと歯磨きをすませると、3Dプリンターの印刷ボタンを押す毎日だ。届け先には、鉛筆で1枚1枚手書きした手紙も添える。プリンターの機械音は、読書や宿題をする時のBGMになっている。

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 1週間かかった第1号の手作…

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