イカ不漁「理由は外国船」 国に訴えた船長が憂える将来

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伊東大治
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青森のイカ釣り漁船長・吉井守征さん(50)

 高級車に乗りたい――。漁師になれば、そんな夢もかなえることができる。魅力ある職業だと思った。

 水産高校を中退し、16歳でイカ釣り船に乗り込み、腕を磨いて10年で「船頭」(漁労長)となった。そのころイカといえば「海のごみ」みたいに湧き、とれたという。

 9人が乗り込む中型イカ釣り船「第68隆輝丸」(大畑町漁協所属、170トン)で、例年2億円近く水揚げする。魚価が上がった2016年度は3億1千万円、17年度は2億8千万円を記録。20代の甲板員にも年間1500万円の給料を支払うことができた。

 「そんなことが2年も続けばだれでも有頂天になる。でも、あれが最初で最後だったのかなあと思う」

 18年度は1億8千万円、そして昨年度は1億4700万円と水揚げは落ちた。

 目に見えて変わったのは昨年秋。しけてくる北太平洋海域のアカイカ漁を9月で切り上げ、10月から日本近海でのスルメイカ漁に入った。が、一昼夜で釣れたのは24匹。不漁は続き、例年翌年1~2月まで続ける漁を12月23日で切り上げた。それで初めて、家族と一緒にクリスマスと正月を迎えることができた。

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 なぜスルメイカがこれほど不…

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