苦境のホテル、テレワークプラン続々 客は自腹で利用

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金本有加
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 新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐため、急速に広がるテレワーク。しかし、いざ自宅で仕事をしてみると、子どもの声や来客が鳴らす呼び鈴など生活音が気になって集中できない人も多い。そんな人向けに、各地のホテルが「テレワーク応援プラン」を用意して空室の利用を呼びかけている。観光客の減少で部屋を埋める苦肉の策が、反響を呼んでいる。

 東京都文京区東京ドーム近くにあるホテル「the b 水道橋」。会社員男性(31)は徒歩すぐの距離にある自宅から朝7時ごろ、ホテルへ通う。室内で朝食を取りつつ新聞を読んだ後、いつものように働き出す。お昼になれば昼食を取りにいったん自宅へ戻り、またホテルで仕事をしてから夜に帰宅する。パソコンやリモート会議に使うモニターは連泊中、つなぎっぱなしだ。

 家で働くよりも集中できて仕事の効率が上がるうえ、時差出勤で夕方には帰宅する妻の邪魔にもならない。「働く場所と家を分けられるのは精神衛生上もいい」。最近、会社や自宅以外で仕事ができる場所としてシェアオフィスも増えているが、不特定多数が出入りする場所は避けたい人も多い。

 こうしたテレワーク向けの料金プランは15泊までなら5万円(税込み)で、30泊までは9万円(同)。会社からの補助はなく、男性は自腹で払っている。「安くはないが、こういう事態なので仕方がない。テレワークが続けばおそらく利用を延長する」と話す。

 運営会社によると、元々、訪日客の利用が多かったホテルはコロナの影響で稼働率が下がっていた。「国内のお客様にも入っていただきたい」(広報)とテレワーク応援プランを用意したところ、仕事に集中できる環境が欲しい人や満員電車での通勤を避けたい人などから好評。6月末までのプラン延長を決めた。ほとんどの客が自腹で利用しているという。

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 ホテルニューオータニ大阪(…

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