汗だくになって踊る。ただじっと音を浴びる。普段何をしているのかわからない、そこだけで会う友人ができる。バンドの交代を待つ間、ドリンク片手に大声で馬鹿話をする。ピンと来なかったバンドを、ある日突然好きになる。
当たり前に楽しんでいたことが、もうすでにノスタルジックな思い出になってしまっている。文化を守ろう!なんて大きな話じゃなく、当たり前の日常を取り戻したい。
鹿子(かのこ)裕文(ひろふみ)さんの『ブードゥーラウンジ』(ナナロク社)は、福岡・天神にある同名のライブハウスを舞台にした、はみだし者「しか」出てこないノンフィクション。
他人の評価なんかどうでもいい…