執務室の施錠から3年、経産省にもたらした変化は?

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東京経済部・野口陽
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取材考記

 「メキシコ国境に壁を造る」。そう大統領が宣言したあとの米国で、1年余り生活した。感じたのは、「米国民か外国人か」という意識上の壁が、それぞれの心の中に広がっている現実だった。モノは人の意識を変える。

 帰国後、経済産業省の取材を担当することになった。1階玄関での入庁管理だけでなく、庁舎内の全執務室を日中も施錠することを2017年2月に決定。中央省庁でも異例の庁舎管理はなお続いていた。

 省庁などの役所は、機密情報を扱う部署を除き、執務室のドアを施錠せず開放しているのが普通だ。取材の際は担当者に電話で約束し、その部屋にいく。資料が山積みになった彼らの机をはさみ、あるいはその机の前でやりとりをする。説明内容はもとより、いつでもふところにメディアを入れられる姿勢に、行政の透明性を感じる。

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 経産省はどうか。一律に全て…

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