「1社消えた」の意味は 中小企業団体トップが語る経営

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 新型コロナウイルスの感染拡大で、多くの中小企業が苦境に立っています。支援不足、スピード感の欠如など政府の対策は問題だらけで、あきらめずに声を上げ続けなくてはなりません。あきらめたら終わりです。明けない夜はありません。今、中小の経営者らは何を考え、どんな行動をすべきなのでしょうか。特定の政党・団体や政治的立場はとらず、中小の地位向上運動などで成果を上げてきた中小企業家同友会全国協議会。会長を務める広浜泰久さんに聞きました。(聞き手・編集委員中島隆)

 ――企業経営者、個人事業主など全国に4万7千人の会員からは、どんな声があがっていますか?

 「山形の旅行会社は、『ほぼ全ての売り上げを失い、新規受注が向こう3カ月ない』と言っています。北海道の飲食店経営者は『力のない零細企業は瀬戸際に立たされている』と苦しんでいます」

 「茨城のフィットネスクラブは『国の自粛要請で危機的な状況。補償をしてほしい』と言っていますし、大阪の税理士会社は『雇用調整助成金の助成率100%』を主張しています。岐阜の英会話スクールからは『会社は1~2カ月は何とかなる。それよりもフリーランスの講師への公的支援が必要だ』と訴えています」

 「会員には、スナックなど接客を伴う会社の経営者もいます。苦境に立っています。世の中の自粛ムードが解けて日常の社会に戻ったとしても、『クラスター(感染者集団)が不安なので行かない方がいいんじゃないか』という雰囲気が残ってしまうのでは、と心配です」

 ――製造業への影響はどうですか。

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 「4月になって影響が出てき…

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