コロナ収束、待つ桜 337本の通り抜けをドローン撮影
大阪の春の風物詩とされる造幣局(大阪市北区)の「桜の通り抜け」が今年、新型コロナウイルスの感染拡大で中止となった。「桜を楽しみにする皆さんに届けてほしい」。1世紀以上桜を守り抜く造幣局が桜並木を朝日新聞に公開した。毎年、見る者を魅了した桜が今年も咲き誇る。(徳永猛城)
4月8日、造幣局の正門から南へ。創業当時からあるガス灯近くで、満開の枝垂(しだ)れ桜が迎えてくれた。
約560メートルの遊歩道に、136種計337本もの桜が並ぶ。造幣局によると、品種によって見頃は異なるが、淡いピンクや白い桜は満開の木も多い。珍しい品種という黄緑色の花びらの「御衣黄(ぎょいこう)」も咲く。
桜の通り抜けは国内外から見物客を集め、毎年約60万人が訪れる。大阪観光ツアーのコースにも組み込まれ、近年は中国・韓国などの海外からの観光客にも人気だ。
造幣局は2月末、新型コロナの感染拡大から中止を決めた。中止は通り抜けが開催された1883(明治16)年以降、太平洋戦争の影響で中断された1943~46年以外では初めてだ。苦渋の決断だったという。
「局員だけの花見ではもった…
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