「弁当体に合わぬ」軽症者の入所進まず 半数は自宅療養

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茂木克信
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 新型コロナウイルスによる「医療崩壊」を防ぐため、神奈川県は無症状や軽症の人の入院を制限する措置を始めた。病院の代わりとなる療養の場は原則、県指定の宿泊施設としている。だが、ふたを開けると半数近くの人が自宅療養となった。感染者が自宅から外出して感染を広げる可能性も否定できないが、県は「良識を信じたい」としている。

 県によると、県が軽症者らの受け入れ先として指定した葉山町の宿泊施設「湘南国際村センター」(約100室)で療養しているのは、13日時点で25人。一方、自宅で療養している人は同日時点で21人。

 県が今月運用を始めた医療体制「神奈川モデル」では、入院させる人を、人工呼吸器などが必要な重症者や、酸素投与が必要な中等症者、基礎疾患がある高齢の軽症者らに限った。入院病床の不足を防ぐためだ。

 軽症者らは療養する場を好きに選べるわけではない。診断した医師が感染者の自宅の環境や、本人や家族の意向などを聞き取り、保健所が最終的に決める。ただ県は、自宅では軽症者らの外出を完全に止めるのは難しいと判断。逆に、宿泊施設はスタッフが常駐し、医療機関と同等に行動を制限できるので、宿泊施設に入るのを基本とした。

 では、なぜ半数近くの人が自宅療養となっているのか。県によると、同居家族全員が感染したため、宿泊施設で「1人1室」となって互いの行き来が制限されると生活に支障が出るとか、弁当だと体に合わないといった様々な事情を考慮したという。

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 県保健医療部の加藤康介部長…

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