韓国で「ピョプリズム」? 総選挙前、コロナ対策競う
ソウル=鈴木拓也 神谷毅
韓国の総選挙が15日投開票される。新型コロナウイルスの影響で経済の先行きが不安視されるなか、進歩(革新)の文在寅(ムンジェイン)政権を支える与党が、過半数の議席を獲得できるかが焦点だ。
世帯に約9万円、与党幹部の意向
選挙戦スタートを3日後に控えた3月30日。文政権は新型コロナウイルス対策として、所得の低い方から70%にあたる約1400万世帯に、1世帯あたり最大で100万ウォン(約8万8千円)を配ることを決めた。
約9兆ウォン(約8千億円)かかる事業だ。韓国政府関係者によると、経済政策を統括する洪楠基(ホンナムギ)・副首相兼企画財政相が「長期的にみれば財政に大きな負担になる」と慎重な対応を求めたが、与党「共に民主党」幹部の意向が強く反映されたという。
保守系の最大野党「未来統合党」やメディアは政権と与党による選挙対策のばらまきだと反発。ポピュリズムをもじり「ピョ(票)プリズム」と皮肉った。
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ところが、その未来統合党も…
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