クルーズ船もとに「神奈川モデル」 医療守る対策を模索

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月舘彩子 松浦祐子 姫野直行
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 新型コロナウイルスの感染拡大をうけて緊急事態宣言が出た背景には、必要な医療を住民が受けられない状態になる「医療崩壊」の危機が迫っている実情がある。感染者が大幅に増えることを避け、医療を守るための対策が急がれている。

 東京や大阪など都市部の医療体制は逼迫(ひっぱく)している。東京都は7日午後9時時点で、累積の感染者数が1195人。このうち1112人が入院中だ。

 「終わりが見えない。いつまで頑張ればいいのかがわからず、スタッフは自分が感染する可能性もある中でストレスがかかる状態が続き、疲弊している」

 都内で感染者を2カ月ほど受け入れている病院の院長はこう話す。病棟を二つ閉め、数十人の感染者が入院する状態が続く。

 国は、流行地域では軽症者は宿泊施設や自宅で療養できるようにした。東京都は7日、宿泊施設への軽症者の移動を始めた。医師らが患者の健康状態をチェックしているという。

 ただ、軽症者の移動は新たな心配を生んでいる。感染者を受け入れる都内の病院の入院患者には、無症状から重症までさまざまな人がいた。「軽症者が宿泊施設などに移動すると、受け入れ患者に占める中等症や重症者の割合が増え、いまの体制で対応できなくなるかもしれない。さらにスタッフを補充することも考えている。人工呼吸器を使う際に必要な設備の整った陰圧室にも限りがあり、いっぱいになってしまうと厳しい」と訴える。

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