キスシーンなくなる? 「三つの密」多いテレビ局の苦悩

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宮田裕介 黒田健朗 川村貴大
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 新型コロナウイルスの感染拡大により、テレビ各局が対応に追われている。無観客収録や「リモート出演」などの対策をとる一方で、番組の収録自体の当面中止や新番組の開始延期を決める局も現れた。関係者は「緊急事態」「メガトン級の影響」と頭を抱える。

バラエティーの多くが無観客

 「(客の)反応がわかんないんで、座布団はなし」。3月29日に無観客で放送された日本テレビ系の演芸番組「笑点」の大喜利コーナー。出演者の回答に、司会の春風亭昇太がそう冗談めかした。いつもは大勢の観客を入れたホールで公開収録しているが、感染防止のため、番組史上初めて客を入れなかった。

 収録に立ち会ったスタッフらのものと見られる笑いや拍手だけが通常の放送よりも寂しく響いた。現在、バラエティー番組の多くが同様に、無観客で収録する対応をとっている。

 スタジオ外収録は更に打撃が大きい。特に海外ロケは出入国に制限がかかり、取材ビザの取得も厳しい。

 日テレ系のバラエティー「世界の果てまでイッテQ!」はタレントのイモトアヤコらによる海外企画が目玉だが、3月23日の定例会見で日テレの福田博之取締役は「流すものがなくなると、国内ロケをする」と明かした。だが、ある制作会社のディレクターによると国内ロケも「外出自粛が進み難しい」という。

「抱きつかない、は難しい」演出苦慮

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 番組の収録や放送自体も危ぶ…

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