絡まないハンガー、小4が特許 きっかけは祖母の困り顔

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岩堀滋
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 相模原市南区の嘉手納杏果(ももか)さん(10)=市立桜台小5年=が、洗濯物を干す際に使うハンガーを絡まないようにする仕掛けを考案し、特許を取得した。祖母が洗濯の際に困っているのを見て、テスト前に学校で学んだ磁石の原理を応用することがひらめいた。特許庁も「小学生の取得は珍しい」としており、杏果さんは「商品になって多くの人に喜んでもらえればいいな」と夢を膨らませている。

 特許の名称は「ハンガー及びその使用方法」と固いが、杏果さんは「からまないハンガー」と呼ぶ。

 衣服を掛ける肩部分が細いハンガーは、ズボン類をつるすクリップがほかのハンガーと絡まり、取り出しにくい。そこで杏果さんはハンガーにつくクリップを薄型のシリコーン製にし、磁石を取り付けた。

 さらに、ハンガーの上部にもクリップをつけた。片付けるときはハンガー同士が磁石でくっつき、整理整頓しやすくなる。物干しざおにつるす際は、磁石付きのクリップで物干しざおに固定し、風で飛ばされにくくなるという。

 母の佐知子さんによると、杏果さんは小さい頃から工作好き。飲み物の紙パックなどがゴミ箱に入っていると、拾い出して何かをつくっていたという。杏果さんは「実験が好きなので、学校の授業では理科が得意」と楽しげに話す。

 特許取得を目指すようになったのは、実用新案を取得した親戚の存在がきっかけという。工作好きの杏果さんの長所をかたちにしてあげたいと、佐知子さんが1年ほど前から県内の特許事務所に相談、取得にこぎつけた。佐知子さんは「娘のやりたいことがあれば、できる限り応援したい」と話す。

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 そんな杏果さんも、新型コロ…

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