「投資企業」ソフトバンク苦境 コロナで投資先の破綻も

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井上亮 ワシントン=江渕崇
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 ソフトバンクグループ(SBG)は2日、傘下の米携帯電話4位スプリントと3位TモバイルUSの合併が完了したと発表した。長年の課題に区切りが付いた形だが、今度は新型コロナウイルスの感染拡大で投資先が不調に。影響が長引けば、SBGの経営をも揺るがしかねない。

 合併手続きは1日に完了。SBGの新会社への出資比率は約24%に下がり、連結対象から外れた。SBGは2013年にスプリントを買収し、一時はTモバイルの買収も目指したが断念。顧客獲得競争で後れを取って巨額の負債を抱え、赤字体質だったスプリントの立て直しに取り組んできたが、2社を合併させて経営権を手放す方針に転じた。両社の合併は、米規制当局の承認や合併差し止め訴訟で時間がかかり、18年4月に基本合意してから実現まで2年間を費やした。

 SBGは昨秋から米シェアオフィス「ウィーカンパニー」の経営悪化で揺れていたが、孫正義会長兼社長はスプリントの合併にめどが付いたことなどから、2月の記者会見で「潮目が変わった」と強調。反転攻勢を狙ったが、その後ウイルスの感染が世界で拡大。各地の有望企業に投資しているSBGには新たな試練が降りかかっている。

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 3月末には、衛星通信を手が…

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