布マスクの全世帯配布、北海道の「経験」では配達漏れも

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斎藤徹
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 新型コロナウイルスの感染拡大とマスク不足に対応するため、安倍晋三首相が突然打ち出した布マスクの全世帯配布。菅義偉官房長官は2日の会見で「北海道での経験をいかして速やかに配布ができる」と胸を張った。だが、その北海道では「マスクが届かない」などの苦情が相次いでいた。

 政府が活用するのは「タウンプラス」という日本郵政の配達システム。対象地域にある郵便受けすべてに荷物を投函(とうかん)するもので、送り先の住所や名前がなくても、郵便受けさえあれば配達される。菅長官は「迅速かつ確実に全世帯に配布できる」としている。

 このシステムは3月上旬、感染者数が全国最多だった北海道の北見市と中富良野町にメーカーや輸入業者から買い取った使い捨てマスクを全世帯に配布する際、使われた。第一次石油危機時の1973年に成立した国民生活安定緊急措置法に基づく措置だ。

 委託を受けた日本郵便は3月5日から中旬まで、北見市と中富良野町の各戸に2回に分けてマスクを配った。最初は1袋(7枚入り)を、2回目は5袋を配った。

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 だが、北見市役所や中富良野…

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