「封じ込め」達成した小さな町 研究者が語るポイント

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ロンドン=下司佳代子
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 新型コロナウイルスの感染が広がるイタリア北部の小さな町が、感染の有無を調べる検査の徹底で「封じ込め」を達成したとして注目されている。検査に携わった研究者は取材に、無症状の感染者も特定して隔離し、感染を広げない努力が奏功したとして、検査の重要性を訴えている。

 検査は試験的な研究として、イタリアで初の死者を出し、2月下旬から町全体が封鎖された同国北部ボーで行われた。研究に参加したインペリアル・カレッジ・ロンドンのアンドレア・クリサンティ教授(分子寄生虫学)によると、2月下旬と3月上旬の2回、それぞれ全住民約3300人の感染の有無を検査した。最初の検査では89人が陽性となり、半数には症状がなかった。陽性者を全員隔離した後、10日ほど間をあけて行った2回目の検査では陽性は10人以下となり、全員に症状がなかった。この陽性者を隔離した後、新たな感染者は確認されていないという。

 2回目に陽性になった人のうち、少なくとも2人は、1回目の検査で陽性だった無症状の人と同居していたという。

 クリサンティ教授は「感染者に(主な症状とされる)せきや熱の症状がなくても、他の人にうつることは明らかだ」とした上で、検査の重要性を強調する。

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 感染の早期発見と感染拡大の…

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