知念里奈、長男は「ザ・反抗期」 帰り道に泣きました

有料記事

聞き手・岩本美帆
[PR]

 15歳で歌手デビューし、その歌唱力を生かして今はミュージカルなどの舞台を中心に活躍する知念里奈さん(39)は、結婚や出産、離婚などを経ながらキャリアを積んできました。4月に中学3年になるという「ザ・反抗期」の長男(14)との付き合い方、そして、子どもができても変わらない仕事への向き合い方を語ってくれました。

ほんと彼に言いたい

 仕事に追われてなかなか家族みんなでの時間が取れないなか、家族とのつながりを感じてホッとする瞬間があります。『置かれた場所で咲きなさい』などの著書で知られる、シスターの渡辺和子さんの言葉が書かれた日めくりカレンダーを見たときです。お手洗いに貼ってあります。うっかりめくり忘れても、家族の誰かが日付を合わせてくれている。夫(俳優の井上芳雄さん)や長男がやってくれていると思うのですが、カレンダーの言葉を読んでくれていると思うと、大事なこと、私の言いたいことが伝わっているなと感じます。渡辺さんの言葉には、息子に知ってほしいものがたくさんあるんです。「時間の使い方は、そのままいのちの使い方になる」なんて、ほんと彼に言いたい。

 結婚や出産、離婚で人生の転機を迎えてものの見方が変わってから、渡辺さんの言葉を必要とするようになりました。それまでは若かったし、「ひとりで生きている」というか、(恵まれた環境を)当たり前に受け取っていた感覚でした。でも、違うんですよね。今は周囲への感謝の気持ちが大きいです。

休憩して涙を止めた

 2004年からミュージカル「ミス・サイゴン」で主役の「キム」を演じてきました。キムは自分の命と引き換えにしても、息子のタムに豊かな未来をあげようと奮闘します。06年に長男を出産し、産休・育休を経てキム役に復帰しました。母親になってからキムを演じるのは本当にきつかった。稽古場で涙があふれて。初めての経験でした。

ここから続き

 こんなに大変な思いをのせて…

この記事は有料記事です。残り929文字有料会員になると続きをお読みいただけます。

【お得なキャンペーン中】有料記事読み放題!スタンダードコースが今なら2カ月間月額100円!詳しくはこちら