安倍首相の総裁任期に合わせた? 五輪1年延期で論争

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永田大
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 延期が決まった今年夏の東京五輪パラリンピック安倍晋三首相らが決めた延期幅は、なぜ「1年程度」なのか。立憲民主党の新人議員が25日の国会審議で、首相の自民党総裁任期と絡めた「政局」論議を関係閣僚にぶつける一幕があった。

 首相は24日夜、国際オリンピック委員会(IOC)のバッハ会長との電話協議後、「遅くとも2021年の夏までに開催することで合意した」と記者団に説明した。合意通りに運べば、首相の党総裁任期(来年9月)中に五輪が開催されることになる。それだけに、党内からは「安倍さんの花道になる」(幹部)との声も出始めた。

 25日の参院予算委員会でこの政治日程に焦点を当てたのが、立憲民主党の田島麻衣子氏(43)だ。田島氏は英オックスフォード大大学院などを経て、国連職員としてアフリカなどで勤務した「国際派」。昨年夏の参院選で初当選した。

 田島氏は緊張気味に「今回、質問の機会をくださった関係者の方々に感謝します」と切り出し、延期幅を「1年程度」とした根拠を尋ねた。橋本聖子五輪相が「2年以上となると『東京開催』とはかなりかけ離れる」などと説明すると、田島氏は突然踏み込んだ。

 「これは来年9月にある自民党総裁の任期に合わせたものですか」

 委員会室がざわつく。橋本氏が「まったく関係することではありません」と否定すると、田島氏は「(小池百合子・東京)都知事が何も異論をおっしゃっていない。(今年)7月にある都知事選に関係しておりますか」と質問を重ねた。これにも橋本氏は「まったくそういうことではないと承知している」と否定した。

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 田島氏は質問時間の終盤、延…

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