第1回結愛ちゃん守ろうとして「全部裏目」 拘置所の母は問う

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こぼれ落ちた命~目黒児童虐待死事件①

 5歳の船戸結愛(ゆあ)ちゃんが命を落とした東京都目黒区の児童虐待死事件。東京拘置所で、母親の優里(ゆり)被告(27)は透明な仕切り板の向こう側に、上下グレーのスウェット姿で緊張気味に座っていた。あごのラインに切りそろえた黒髪のボブカットとノーメイク姿には、若さと幼さが混在する。

 優里被告が世間の耳目を集めたきっかけは、警視庁によって明らかにされた、結愛ちゃんが書き残したノートだった。「もうおねがい ゆるして ゆるしてください おねがいします」

 2018年3月2日、結愛ちゃんは自宅から救急搬送され、死亡した。結愛ちゃんの食事を制限し、衰弱後も医師にみせず、敗血症で死なせたとして、両親が保護責任者遺棄致死罪で起訴された。

 当時の夫、雄大受刑者(35)=懲役13年の刑が確定、事件後に離婚=は結愛ちゃんに対し、朝4時台に起きて勉強するなどの指示を出し、できないとシャワーで冷水をかけるといった暴行をはたらいたうえ、顔面を多数回殴ってけがを負わせたとして、傷害罪などの罪にも問われた。

 この事件は、結愛ちゃんが記したノートの言葉と母親の裁判を通して、重大な課題を浮き上がらせた。DV(家庭内暴力)と児童虐待が同時に起きている家庭では、DV被害者を救わなければ子どもの命を守れない――という点だ。

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 優里被告は、元夫から長時間…

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